私はパニック障害を患っています。もう十年以上のお付き合いになるので、こうして思い返せば長いです。初めてパニック障害になったのは大学2年生の夏でした。大学は長い長い夏休みに入り、楽しい予定を思い描いていました。
夏休みに着る可愛い夏服が欲しい、ブランドのバッグが欲しい、旅行にも行きたい、そんな想像をしながら求人情報誌から見付けた日払いの仕事。
思い立ったが吉日、すぐに電話をして面接・研修に行きました。仕事内容は商品を売るためのデモンストレーターの仕事。
求人には、誰にでも出来る簡単な仕事だと書いていましたが、実際研修を受けると、覚える事が山積み。研修で仲良くなった女の子達とも会場は振り分けられ、最終的には一人で頑張らなくてはならない仕事内容でした。
ある日突然、動悸と息苦しさが
初仕事が近くなってきたある日、研修で貰ったマニュアルを読みながら、出来るかな?と不安になりながらも暇な夏休みの時間をダラダラ過ごしている間にベッドで昼寝をしてしまいました。
うとうとしている中でも頭の中ではバイトの不安が押し寄せてきて、今まで感じたことのない恐怖感に襲われ体を起こし、動悸と息苦しさでいてもたってもいられなくなりました。
すぐに友人に泣きながら電話をして助けを求め、友人が「今から行こうか?」と言ってくれましたが、仲の良い友人の声と優しい言葉に癒され「バイト断ってゆっくり実家で夏休みのんびりしたら良いよ~」というアドバイスによって恐怖感はなくなり、さっきの動悸は何だったの?というほどあっけなく普通に戻りました。
その後、すぐにバイト先に連絡し、仕事が出来なくなった旨を伝えると一気に気持ちが楽になり、次の日には飛行機で実家に帰り、田舎の涼しい夏を満喫しました。
初めてのパニック障害は、バイトの不安からきたものだったのか、悩みを解決する事により、特別な治療もなく終わりました。
パニック障害の先輩を見付けよう
私がパニック障害になったのは大学2年生の夏、その時は一度パニック発作を起こしただけで終わり、特にひきずる事はありませんでした。それから1年後、たまに動悸がするようになりました。
初めてパニック発作を起こした時のように、明確な理由が見当たらないのに動悸が頻繁にするのです。
あまり気にしていなかったのですが、ある日、友人数人と楽しくランチで盛り上がっていると、動悸がして何故だか涙がポロポロこぼれてきました。
泣き止んでからは結構けろっとしているのですが、今までにない現象が続きます。今度は、授業中ソワソワして、だまって席に座っていられなくなりました。
毎回そのような事が起こるわけではないのですが、月に1~2回ほど席を立ってしまいます。
家にいても動悸、授業中もソワソワして立席、私はどうなってしまったんだろう?と一人で悩んでいた私に、救いの手を差しのべてくれた友人がいました。
私が授業を受けられず廊下に出た時に、同じ授業を受けていた友人が後を追って来てくれました。そして、私の状況を話すと「私も同じだよ」と話してくれました。
心の拠り所
私達は当時音大生だったのですが、彼女はステージに上がる前の恐怖からパニック障害になってしまったと話していました。
私は、1年前に一度パニック発作になっていましたが、病院に行く事もなく、今の状況も理解出来ていない状態だったので、彼女のパニック障害の知識を色々教えてもらい、自分が今どんな状況なのか理解しました。
パニック障害という病気の先輩が出来たのです。それと同時に心の拠り所が出来て安心しました。学科が違うので頻繁には会えない友人でしたが、メールで相談出来るようになった事、知識を身に付ける事が、私には大きかったです。
今はネットでも病気の経験談が色々載っているので、そのような病気の先輩の意見を参考にすると心強いと思います。